かれこれ5年近く、
ブログやら雑誌やら書籍やら、もう書かせていただける場所にはひたすら文章を書いてきましたが、
「何かを発表する」
ことを続けていると、思わぬご褒美がいただけるものです。
今週発売された週刊新潮で文芸評論家の福田和也さんが「闘う時評」で僕のことを取り上げてくださいました。
「ナンシー関、リリー・フランキーといった、時代を担う文章化の列伝に名を連ねるだけの実力を兼ね備えている」
とまで言っていただけ、本当に感激したのですが、
実は、ほぼ同じ時期に、それ以上に感動する出来事が起きていたのでした。

HEAVEN11先生からメールが来たのです!
HEAVEN11先生はウェブでたまたまこの記事を見つけていただけたみたいです。
先生からいただいたメールの内容はプライベート情報なので公開することはできませんが、
「うれしかった」的なことをおっしゃっていただけました。
しかし、喜んだのも束の間、
僕はすぐに大きな不安に襲われました。
一体、どう返信したら良いのか―――。
相手が大先生であればあるほど、
コンタクトを取る時と言うのは緊張し、不安になります。
ああでもない、こうでもない、と考えながら
数々の仕事の締め切りなどを全体的にシカトする方向で、
なんとかひねり出したメールをつい先ほど送信しました。
↓がその内容です。
水野敬也です。
メールありがとうございました。
先生からメールをいただけるなんて本当に感激です。
感激のあまり何と返信して良いのか迷いに迷い、こうして遅れてしまいました。
自分は中学時代より同世代の男子がビニ本、AVという「実写」に走っているのを横目にしつつ
H漫画に向かって全速力で走りつづけました。
周囲は「この女優可愛い」みたいな話で盛り上がる中、自分はたった一人でH漫画道を追及してきたのでした。そしてHEAVEN11先生の存在にたどりついたのです。
「高い山だな……」
と直感しました。果たして自分はこの山を登りきれるのだろうか。
HEAVEN11の漫画を初めて読んだとき、不安とそして同時に身震いするような興奮を感じたのを覚えています。
そして、私は、今もなお、HEAVEN11先生の描くチョモランマ(巨乳)を登り続けているのです。
H漫画という、こう言ってはなんですが、女性のキャラクター、心理描写のリアリティを描ける書き手が少ない中で先生の漫画に登場する女性が一瞬見せる恥じらいの表情、嫌がりながらも身をゆだねてしまう、またゆだねざるを得ない状況設定など、絵の美しさだけでなく、そういったモノづくりとしての部分に、特に感銘を受けています。
「母韻」に収録されていた「流された夏」これは、H漫画史上最高傑作ではないでしょうか。
自分はマザコンというわけではないのですが、思春期より「熟女」というキーワードと切っても切れない性癖を持ち続けてまいりました。それはたぶん「熟女」との行為におけるタブー性が私を興奮させるのだと思います。
昔、ヤクルトのペタジーニが「友人の母親と結婚した」時、それを伝えるニュース番組では「なんで?」みたいな空気が、なんなら「ペタジーニってバカ?」みたいなことになっていたのですが、自分は部屋で一人、「やられた!」と地団駄を踏んで悔しがったことを記憶しています。
ブログにも書きましたが、
私は、(これは本当にお世辞抜きに!)今、世の中で天才と呼ばれている人たちの作品以上に、
HEAVEN11先生の作品には感銘を受けました。
「千と千尋の神隠し」と「流された夏」。ともに家族ともども現実世界から隔離されるという共通点がありますが、
私が生を受けたこの人生で「どちらかしか見ることができない」と言われれば、私は迷うことなく「流された夏」を選びます。
H漫画という、個人の趣味が前面に押し出され、マスに評価されにくいジャンルであるとは思いますが、
こうして先生の作品に感動している人間がいるということを、もう頭のすみっこのまたそのすみっこにでもとどめておいていただければ幸いです。
今後とも素晴らしい漫画をよろしくお願いします。
水野敬也
返信来るといいなあ。
そして、「夢をかなえるゾウ」を読んでこのブログにたどり着いた人は
この時点で、既に僕から離れつつあるのだろうなあ。
8刷、10万部突破しました!
11月13日に書店・丸善の丸の内本店でトークライブします。
「夢をかなえるゾウ」10万部突破記念!トークライブ
2007年10月31日 13:59