エロ悪寒、というものがあるでございますよ。
この文章を読んでいる中で、この現象に共感していただけるのは、多く見積もっても2、3人だと思われますが。
「だったら書くなよ」
と言われそうですが。
しかし、この「エロ悪寒」という現象が私の体に起きている以上、これを発表することに社会的意義が全く無いとも言い切れず、むしろこれが「エロ」に関わる現象であるがゆえに、誰も言い出すことができなかった「これ」を私が今この場で報告することによって医学的な解明がなされるきっかけになればと思い筆を取ることにします。全然関係ないですが親戚のおばちゃんがこのブログを「あれは下品だで読むのやめときゃあ」と母親に言ったとの報告を受けました。
エロ悪寒とは?
真冬の寒い日などに、猛烈にエロいことを考えたり、エロいモノ(漫画やビデオなど)を見た場合に、腰から脊髄にかけて猛烈な寒気がほとばしる現象である。
※病気になったのではないか、と疑うくらいの猛烈な、寒気である。
一線超えるエロ、というものが存在します。これはきわめて個人的な感覚なので、言葉にするのは難しいのですが、日常的に感じている興奮をもう圧倒的に凌駕するような脅威のエロが存在するのです。
私が「一線を超えるエロ」に初めて出会ったのは、中学2年(か3年)の頃
「電影少女ビデオガール」
でした。
そのとき私はオナニーなるものをすでに覚えており、それなりにエロ本を手に入れたりしていたわけですが、この「ビデオガール」において、詳しくは覚えていないのですが、ビデオショップGOKURAKUに行く権利のないヤツが偶発的にビデオガールを手に入れてしまい、それを視聴覚室的な場所で再生したところ、ビデオガールが現れてエロいことになる、という展開だったと思います。
これはまず桂正和先生の圧倒的筆力、さらに「言うてもジャンプだからそこまでのエロはないっしょ」と
タカをくくっていた少年たちの足元をすくう(良い意味で)展開により、完全に一線を超えたエロとなったのでありました。(読みながらソッコーでズボンを下ろしたのはいうまでもありません)
この時の、突き抜けるような興奮はそれまでに味わったことのないものでした。
ちなみに生まれて初めてみたエロビデオは「星野ひかる」でしたが彼女であっても私にそれほどの興奮を与えることはなかったのです。
ここで告白しておきますと、過去私が肉体関係を持った女性との行為において、この「ビデオガール」を超えた瞬間はただの一度もありません。
もしかしたら行為におよぶたびに女性たちは
「ああ、水野はまた私の体でイキやがった」
と思っておられたかもしれませんが、私がセックスを終えるたびに思っておりましたのは
「ビデオガール、欲しい」
でありました。
とにかく、私の過去経験した全ての女はビデオガール以下である、ということを渾身の力でもって述べさせていただこうと思います。
さて、話を「エロ悪寒」に戻しましょう。
このエロ悪寒という現象は、今ご紹介した「一線を超えたエロ」と「ものすごく寒い冬の日」が折り重なったその日に現れるという、滅多に経験できない獅子座流星群的な現象でもあるのです。
そして、これは先月のことですが、
私は数年ぶりにこの「エロ悪寒」を、しかも生涯で最大級の「エロ悪寒」を経験したのです。
今年の1月に引越しをしました。
そのとき、持っていた本の8割以上を捨てたのですが、エロ漫画に関しては9割以上を新居に持ってまいりました。
なぜ大量のエロ漫画を新居に運んできたか、
同居人のSくんに
「これ何のダンボール?」
といぶかしげにたずねられながらも運ぶ決心をしたのか。
それは、漫画と記憶の関係性について話さなければなりません。
これは私が中学時代に発見した理論なのですが、
そもそも漫画は、どれくらいの周期で読み返せるものなのだろうか、ということなのです。
私は愛知県の私立中学に通っていたのですが、母親が教育熱心だったこともありまして、8時以降は自分の部屋にこもって勉強をしなければなりませんでした。しかし私はもう、とにかく勉強が嫌いだったのでありまして、もう親の目をかいくぐってなんとか漫画本を部屋に持ち込んだのでした。それが「美味しんぼ」だったわけであります。
さて、その美味しんぼですが、いかんせん机の引き出しに入れておいても、母親にチェックされたらバレてしまいますから唯一鍵をかけることのできた一番上の引き出しにだけ入れておいたのです。それが確か12冊だったと記憶しています。これだけでした。私の娯楽はこれだけだったのです。
それはまるで戦時中の子どもたちが、残り少ない米を1つぶづつ食べるようにして、私はこの「美味しんぼ」をゆっくり何度も読みながら、毎日の勉強の時間をひたすらにつぶしていくことになったのです。
そして、私は膨大な時間の中でこの12冊を使って様々な実験を行いました。その中でも最も興味深く進めたのは
「漫画はどれくらいの時を経れば新鮮さを持って読めるだろうか?」
結論としては、
● 約8ヶ月寝かせれば、かなりの新鮮度を持って漫画を読み返すことができる
ということに達しました。
1度読んだマンガであっても、8ヶ月全く見ないでおいておくと、最初に読んだときとかなり近い興奮度で
そのマンガを楽しむことができるのです。この「8ヶ月」という期間は当然個人差があり、精読する人とそうでない人、1度目を通したものに対して何度も耐えることができる人とそうでない人がいると思うので、これはもう自分自身の体感覚をつかむしかないでしょう。
さて、「8ヶ月」これが水野敬也のマンガに対する「飽き」を解消してくれる期間なのです。
そして、つまりは、8ヶ月分のマンガを持つことができれば、ずっとそのマンガで回し続けることができるのです。
たとえば
ABCDEFGHIJKLNMOPQRSTYVWXYZOKDOEIJIDSIUEJFIDJIEGIDSZ
上記のアルファベットの1つがマンガ1冊だと考えてください。
まず最初にAのマンガを読む。そして順番に読んでいきます。そして最後のZを読み終わるまでに、
8ヶ月以上の期間を費やすことができれば、最後のZを読んだときにはAのマンガを新鮮に読むことができるのです。
そしてAを読み終わるころにはBがBを読み終わるころにはCがといった流れで全てのマンガを楽しく新鮮に読み続けることができるのです。ここまで話せば私がなぜあれほどのリスクを犯してまでもエロ漫画を新居に持っていこうとしたのかその理由を理解していただけると思います。
現在、私は、毎日オナニー続けても8ヶ月のサイクルを回すことを可能にするだけのエロ漫画蔵書量があり、またその蔵書量こそがオナニーライフの命綱である
さて。
これらのエロ漫画群ですが、昔住んでいた恵比寿の自室の収納の下にクリアケースを置きそこに大量のエロ漫画を置いていました。
しかし、引越しのとき、なんと、「まだ読んでいないエロ漫画」を発見したのです。
今思えば……
このエロ漫画を見た瞬間、私の背筋はすでに悪寒を感じ始めていました。
そのエロ漫画は、アマゾンで購入したのですが、2巻完結の物語で、アマゾンのブックレビューかなにかで
「連載時に不満を持った著者が数年かけて書き下ろした」
ということが書いてあり、私自身、エロに関しては相当なストーリー重視派なので
「この著者は相当デキる……」
と感心し、普通ではあり得ない「1巻・2巻同時購入」を行ったのでありました。
さて注文から数日してそのエロ漫画が到着したわけでありますが、おそるおそる1巻を開いていくとこれがもうとんでもないクオリティでして、
「いかん! これはいかん!」
と、興奮してズボンを下ろしたのですが、あまりのクオリティの高さに恐れを抱いた私は
● 2巻を隠した
具体的には収納下のクリアケースと壁の間にある、本1冊ぶんの溝に隠したのでありました。
なぜそのようなことをしたのか。
しなければならなかったのか。
それは、もうエロ漫画愛好人を謳う私としては恥ずかしい限りなのですが、あまりにクオリティが高いと
興奮した勢いで
● 全部読んでしまう
という事故が起きるのです。
本来であれば、
「オナニーする」
↓
「回復するのを待つ」
↓
「続きを読む」
↓
「オナニーする」
↓
「回復するのを待つ」
という流れにならなければならないのですが、そしてそうしなければならないことは自分自身分かっているつもりなのですが、しかしいかんせん、その場の興奮に流されて、つい「全部読みてぇ!」となってしまうことが少なからずあるのです。
全部に目を通してしまうと、言うまでもなく初見の興奮は失われてしまいます。
そうした自分に対して予防線をはる意味で、このマンガの2巻を「すぐに隠した」というわけなのでした。
さて、隠したはいいものの。
このマンガの存在を私はそのまま忘れてしまったのですね。
それは、私の記憶力が悪いというより(いやそれもあるのでしょうが)あのオナニーをしたあとの脱力感が全く影響していないとも言えないと考えています。
それから時は経ち―――。
私は、なんと引越しの日にこのエロ漫画の存在を(約1年ぶりに!)気付いたのでした。
そのときの喜び。
そのときの興奮。
それを何と表現したら良いでしょう。
いや、表現するまえに、やはり私はズボンを下ろしていたのでありました。
寒い、冬の日でした。
私は布団にもぐりこみ、そのエロ漫画をめくりはじめました。
今思えば、その時、暖房を入れ部屋を充分にあったかくしておけばあの悲劇は起こらなかったのかもしれません。
しかし引越し準備の途中だったこともあり、暖房を入れずにあくせく作業をしておりましたところ
この珠玉のエロ漫画に偶然的に遭遇したのでありまして、
私はそのエロ漫画を片手に布団の中にもぐりこんだのでした。
1巻に比べて2巻のクオリティは勝るとも劣らないものでした。
私はすぐさまテッシュを用意し、発射の準備を整えました。
その瞬間、悲劇が起きました。
「エロ悪寒」に襲われたのです。
背筋を突き抜ける、猛烈な寒気。
本当に、身動きが取れないほどの、寒気なのです。
全身の血液が全て海綿体に吸収されるような、そんな寒気。
それが私を襲ったのでした。
私は全身に「う、ぐぐっ…」と力を込め、体を小刻みに動かし、熱を持たせようとしました。
そして熱を充電し、あらためて、エロ漫画に向かおうとした、そのときでした。
「エロ悪寒」です。
エロいことを考えた瞬間、猛烈な寒気に襲われるのです。
身動きが取れないほどの猛烈な寒気なのです。
しかし、私はオナニーがしたい。
もう、これはいかんともしがたいほどにオナニーがしたいのです。
だからエロに向かう。エロ漫画のページをめくる。
「エロ悪寒」です。
しかし、オナニーがしたい。
もう、死ぬほどにオナニーがしたい。
だからエロ漫画をめくる。
「エロ悪寒」です。
布団の枕元にエロ漫画
↓
エロ漫画に手を伸ばす
↓
エロ悪寒
↓
布団の中で震える
↓
震えが収まった瞬間エロ漫画に手を伸ばす
↓
エロ悪寒
↓
布団の中で震える
↓
震えが収まった瞬間エロ漫画に手を伸ばす
↓
エロ悪寒
↓
布団の中で震える
↓
震えが収まった瞬間エロ漫画に手を伸ばす
↓
エロ悪寒
エロ漫画のクオリティが高いがゆえに、手が伸びる。
しかし、そのクオリティが高いがゆえに、悪寒に襲われる。
こうして私は一晩中震えつづけたのでありました。
2007年02月17日 22:41